AHCCとは

1.AHCCとは何か

AHCC(Active Hexose Correlated Compound=「活性化糖類関連化合物」)は、キノコの菌糸体(「根」に当たる部分)を大型タンクで長期間培養して抽出した物質です。
AHCCには、人間が生来持っている『免疫』の働きを高める作用があり、がんを始めとする生活習慣病の改善に役立つとして、基礎研究や臨床試験が最も進んだ機能性健康食品です。

トップへ

2.医療機関で使用されている『AHCC』

AHCCは数多くの薬学的研究や医学的研究に加え、臨床医によって盛んに使用されていて、健康食品としては例を見ないほど作用機序の解明が進んでいます。
1986年にアミノアップ化学の研究者たちによって開発され、使用され始めた直後から臨床例の報告が相次ぎ、そのメカニズムが解明されるにつれ、がんの予防、改善、治療に活用できる機能性食品として脚光を浴びるようになりました。
現在では、海外を含め700を超える医療機関で「がんに対して有用な健康食品」として治療に併用されています。AHCCは、医師によって臨床の現場で使用され、医学的・薬学的にその効果が検討されてきた健康食品、という特徴があります。

トップへ

3.AHCCの機能

AHCCは、BRM(Biological Response Modifiers)という免疫活性物質の1つです。
BRMとは「免疫反応を主とする生体応答調節物質」、つまり、正常細胞を元気にして抵抗力を高め、病気を予防したり、病気になっても治りやすくする物質のことです。
AHCCは、特にがん細胞を排除する白血球やリンパ球を活性化し、私たちの身体に本来備わっている免疫力を高める作用に優れています。
キノコを使った健康食品はたくさんありますが、AHCCがそれらの健康食品と決定的に違うのは、肝臓で代謝されて活性化することです。こうして誘導された酵素をがん細胞と一緒に培養すると、がん細胞の成長が抑制されることがわかっています。

トップへ

4.QOLの改善

QOL(Quality Of Life)は「生活の質」と訳されます。
手術や抗がん剤、放射線治療などによってもたらされる患者さんの生活の質の低下を重視し、「患者さんの心身をできるかぎり快適に保ち、快適さを向上させることこそが治療にとってもっとも重要である」とする考え方に基づくものです。
QOLの低下は、多くの場合に免疫力・生命力の低下をもたらしかねません。QOLの向上を目指すことは、とりもなおさずがんの治療の土台となるのです。
現代医学では、術後の再発や転移の予防に、多くのケースで抗がん剤が投与されます。しかし化学療法はがん細胞だけでなく、正常な細胞、特に分裂の盛んな骨髄や消化管、毛根細胞などを直撃します。その結果、骨髄抑制(白血球、赤血球の減少)、下痢、嘔吐、食欲不振、脱毛などの副作用は避けられません。
AHCCを飲み始めると、多くのケースで、食欲が出てくる、脱毛が少ない、顔色が良くなる、体重が増える、白血球の減少が少ないなど、抗がん剤の副作用が軽くすむようになります。
AHCCには、こうしたQOLの低い状態を改善し、抗がん剤や放射線の副作用を軽減する報告が多く寄せられています。また、化学療法が極めて効果的にできるようになるとされています。

トップへ

5.AHCCの有効成分

キノコが注目されるのは、その主要成分の多糖類にさまざまな薬効があることがわかってきたからです。多糖類とは、糖が鎖のようにつながった状態のもので、例えばオリゴ糖、デンプン、セルロースなどが多糖類に属します。そして、キノコ系健康食品中の多糖類のほとんどはβ-グルカンとよばれる物質です。
キノコの成分中に含まれているβ-グルカンは、レンチナンなどの名称で知られる医薬品の主成分でもあります。しかし、私たちの身体はβ-グルカンを消化する酵素は持っていません。また、β-グルカンは分子量が大きい(分子量は数万から数十万)ので消化吸収されることはなく、腸管を刺激して免疫賦活作用を現します(「腸管免疫」といいます)。
一方、アセチル化されたα-グルカンの分子量は約5000程度と小さく、成分が消化吸収されることによって体内で免疫賦活作用を現すと考えられています。AHCCの成分の70%がアセチル化α-グルカンです。もっとも、それ以外にも有効成分と目される物質が多数見つかっています。しかし、どのように体内で働き、どのような効果を発揮しているのか未知な部分が多く、作用機序の究明は今後の研究成果にゆだねるしかありません。
アセチル化α-グルカンは、他のキノコ系健康食品には含まれない物質で、AHCC独自の有効成分と考えられています。AHCCは、キノコの菌糸体の成分をただ抽出したものではなく、長期間にわたる培養と酵素反応によって新たな物質が産生されてできている食品成分です。

トップへ

6.AHCCの原料

近年、キノコの抗がん作用が注目をあびていますが、古来より漢方薬として有名な、霊芝、冬中夏草などが、病を治す力のあるキノコとして珍重されてきました。サルノコシカケ、カワラタケ、姫マツタケや、もっとも身近なシイタケにも抗がん作用があることがわかっています。
キノコの食用にする部分は「子実体」と呼ばれる部分で、子実体は繁殖器官です。
それに対し、キノコには栄養吸収器官である「菌糸体(根)」があります。菌糸体は、土中や木質の中などの培地(菌類が増殖する環境)に広がっていて、ふだん私たちが食用にすることはありませんが、菌糸体には、子実体よりも豊富に有効成分が含まれています。
AHCCは、この菌糸体から抽出した物質を培養し、酵素反応をさせた結果、もとのキノコ単体には存在しなかった有効成分が主成分となっています。

トップへ

7.AHCCの製造と品質管理

AHCCは数種類の担子菌(キノコ類)の菌糸体を液体タンクで45~60日培養し、酵素反応、滅菌、濃縮、凍結乾燥などの工程を経て製品化されます。
担子菌は、腐敗しやすい非常にデリケートな菌で、無菌状態を維持する機密性の高い設備と、培養条件(温度や攪拌条件など)をきめ細かく管理する高度な技術が不可欠です。また、一般にキノコ由来の健康食品は天然物であるが故に、産地、製造方法などによって内容・成分などにばらつきが生じがちです。
AHCCの製造・品質保証ライン(アミノアップ化学)は、製造面では医薬品と同等の配慮が払われ、「医薬品の製造および品質管理に関する基準」であるGMP(Good Manufacturing Practice)に準拠した工場で生産されています。
また、国際的な食品の衛生管理システムであるHACCP(Hazard Analysis Critical Control Point)方式と、国際品質保証システムであるISO9002を導入し、品質保障面での充実を図っています。

トップへ

8.AHCC研究会

1994年(平成6年)、医療機関や大学などの学識者を中心メンバーとする「AHCC研究会」が発足しました。主な目的は、医学的検討・臨床データの集積などです。
2008年(平成20年)には「AHCC研究会・第16回国際AHCC報告会」が開催され、参加総数約350名、海外の医療関係者・研究者も多数参加されています。2日間にわたり、研究者から約20のセッションで基礎、臨床、安全性に関しての報告がありました。
AHCC研究会には数千にも上る臨床例が報告されており、AHCCと免疫との関連性等が検討されています。

トップへ

9.期待される免疫賦活作用

「特に治療をしなくても、がんは自然消滅することがある」
これは医学的にも知られている事実です。たとえば、アメリカの医学者であるエバーソンとコールは、1900年から1965年の間の「間違いなくがんであったが自然に治った」と思われる症例を、世界中から176例集めて研究しました。その結果、がんはかなり進行していたとしても自然に治ってしまうことがある病気だと結論しています。
このような「がんの自然治癒」は、医学的には珍しいことだとされています。しかし免疫とがんの関連を考えれば、決して起こり得ないことではありません。
免疫療法は、自然治癒力を助ける手段の1つと考えられます。そして、免疫賦活作用の高い食品が注目されます。そして、AHCCはその先頭を走る機能性食品なのです。