子宮がんの予防

「子宮がん」は、その入り口部分にできる「頸(けい)がん」と奥の方にできる「体がん」に大別され、原因も、なりやすい人の特徴も異なります。子宮がん全体のうち、頸がんが7割近くを占めています。

頸がんは、性交で感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が原因の一つと考えられています。感染者で頸がんになるのはごく一部ですが、ウイルスを確実に除去する方法はありません。まずは感染を防ぐことが最大の予防策で、コンドームを使用することで感染の機会は減少するはずです。

一方、「体がん」は「乳がん」と同じように、卵巣から分泌される女性ホルモンの一つ、エストロゲンが関与しているといわれます。生理がきちんとある人は毎月子宮内膜がはがれ落ちるので、体がんのリスクは少ないのですが、生理不順の人は体がんのリスクが高くなるため、ストレスの少ない生活で体調を整える対策が必要です。
また、エストロゲンは脂肪組織からもつくられます。閉経後の肥満の人は、体がんのリスクが高くなるため、肥満防止も体がん予防のポイントになるのです。体がんになった人の傾向に、糖尿病や高血圧の人が多いことから、脂肪分が多いものを取り過ぎず、野菜や食物繊維がたっぷりの食事を心掛けることも大切な予防法です