アンチエイジングと食品成分

アンチエイジングと原因

アンチエイジング[anti-aging]とは、「エイジング(=老化)にあらがう」、つまり「抗老化」の意味です。
老化のメカニズムが説き明かされるにつれ、アンチエイジングに効果的な方法がわかってきました。
マウスを用いた研究では、体内で生み出される「活性酸素」を打ち消す力(抗酸化能力)が高い方が長寿になる、という結果が出ています。
私たちは呼吸をして酸素を身体の中に取り入れますが、酸素の一部は代謝の途中で身体に害となる『活性酸素』に変わり、細胞を錆びさせ(傷つけ)ます。
活性酸素は老化現象の原因であるとともに、生活習慣病など200種類以上の病気との因果関係があることがわかっています。
身体は活性酸素から身を守る酵素(SOD)で酸化を防ごうとしますが、加齢により抗酸化酵素(SOD)は減少していきます。

活性酸素対策

抗酸化酵素(SOD)は、抗酸化物質を体外(食べ物)から摂取して補うことができます。
抗酸化物質には様々な種類があり、それぞれの役割があります。
柑橘類に多く含まれるビタミンC、緑茶に含まれるカテキン、赤ワインやブルーベリーに含まれるアントシアニンなどは水溶性の抗酸化物質で、吸収も早く、血管内の活性酸素を退治する役割があります。
しかし、脂でできている細胞膜を通過することはできません。
緑黄色野菜に含まれるβカロテン、青魚に多く含まれるビタミンEは脂溶性抗酸化物質で、細胞内に入る事が可能です。
ゴマの抗酸化物質、ゴマリグナンも脂溶性の仲間です。
こうした食品成分やサプリメントなどの、内部から若返りを図る全身的な老化防止策は、単に若さを保つだけでなく、加齢に伴う病気の予防、家庭でできる健康管理に大変有効です。

α-リポ酸の効用

α-リポ酸(ALA=alpha-lipoicacid)はチオクト酸とも呼ばれる脂肪酸の一種です。
細胞内に存在している補酵素(新陳代謝を手助けする物質)で、糖をエネルギーに変える代謝の手助けをします。
しかし、体内におけるα-リポ酸の量は20代をピークに減少し、50代では約半分になります。
そこで、減少していく分量を補っていけば、加齢に伴う生活習慣病予防にも役立つと考えられています。
また、α・リポ酸は単体でも強力な抗酸化物質ですが、ビタミンC、E、コエンザイムQ10などの、一度使われた抗酸化物質を体の中で再びリサイクルさせる働きがあります。

◇疲労回復

α-リポ酸には老化反応である『糖化』を防ぐ働きがあり、「エネルギー代謝効率(食べたものをエネルギーに変える効率)を高める」ことから、疲れにくい体をつくります。

◇老化防止

身体が活性酸素に攻撃されるとシミ・シワ、運動機能の低下や物忘れといった老化、さらには動脈硬化や糖尿病、がんなどの生活習慣病の原因になります。
α-リポ酸は、老化の元凶・活性酸素を除去する強力な抗酸化物質です。

◇美肌

肌の老化原因となる活性酸素を除去します。
皮膚からもよく吸収され、水にも脂にも溶けやすい性質なので、化粧品で直接肌からの補給にも利用できます。
シミやシワを薄くし、きめの細かい肌にします。

◇糖尿病・血糖値の安定

糖分とたんぱく質の結合(糖化)を防ぐ作用は、血糖値の安定に役立ちます。
α-リポ酸はもともと代謝改善ビタミン様物質(補酵素)として、肝臓疾患や糖尿病治療の医薬品として用いられていた成分です。

◇認知症防止

α-リポ酸は脳にまで到達する数少ない成分の一つです。
脳内まで抗酸化作用が働き、認知症予防に効果を示す研究報告もあります。

【摂取の目安】

1日の目安量は100㎎といわれています。
生活習慣病の予防や老化対策にα・リポ酸を取るときには、一緒にビタミンCやE、コエンザイムQ10などの抗酸化成分も摂るとよいでしょう。

※L-カルニチンやコエンザイムQ10との相性

糖質の代謝を促進する『α-リポ酸』、脂肪をエネルギーに変える『L-カルニチン』、細胞内でのエネルギー生産を補助する『コエンザイムQ10』は、いずれも体内に存在する補酵素です。
そしていずれも、加齢によって合成能力が衰えます。
食事から摂取しにくいのも共通した特徴であることから、サプリメントで補給することで、老化防止にトリプル効果が期待されます。

世界初の低分子化ポリフェノール

ポリフェノールは、植物が光合成によってつくりだす糖分の一部が変化した物質です。
野菜や果物、カカオ、赤ワインなどに含まれるポリフェノール類は「フラボノイド」といって、酸化を防ぐ働き(抗酸化作用)が強く、試験管内では強力な抗酸化力を示します。
そのため、動脈硬化や老化の予防に役立つことが期待されてきました。
ところがフラボノイドは、植物中ではほとんどが糖と結合した「配糖体」として存在しています。
この「配糖体」は生体で吸収されにくく、臨床研究では十分な効果が発揮できないために主役になれない存在でした。
配糖体を切り離して低分子化し、吸収されやすいポリフェノールの形にする技術開発が進められてきましたが、(株)アミノアップ化学の独自技術により世界で初めて低分子化に成功し、『オリゴノール』と名付けられました。
『オリゴノール』は、従来のポリフェノールに比べて吸収力が格段に高まりました。
その結果、強力な抗酸化力の発揮により、高脂血症、高コレステロール血症、さらに高血圧、糖尿病、がんなどの疾病の予防、老化に伴う認知症などの脳疾患や記憶力の低下、視力の減退、皮膚の衰え、関節痛など、生活習慣に伴うさまざまな症状を予防・治療できるのではないかと期待されています。